top of page
検索

第 3 回 今週の提言 (2026 年 1 月 27 日号)

  • yuzhashicbridges08
  • 15 分前
  • 読了時間: 4分

事業承継=引退準備、と思っていませんか?


―― その思い込みが、会社の成長を止めている


「事業承継の話は、まだ先でいい」

「引退が見えてきたら考えるものだ」


こうした言葉を、私はこれまで何度となく聞いてきました。

お気持ちはよく分かります。

現役で会社を引っ張り、日々の経営課題に向き合っている中で、

“承継”という言葉は、どうしても「終わり」や「引退」を連想させるからです。


しかし、ここに大きな落とし穴があります。


事業承継を「引退準備」と捉えた瞬間から、会社の成長は止まり始める

――これは、現場を見続けてきた私の実感です。


本来、事業承継とは

「誰に引き継ぐか」だけの話ではありません。

それは、


・これから、どんな会社であり続けるのか

・どんな市場で、どんな価値を提供していくのか

・そのために、経営体制や資本は今のままで良いのか


こうした未来の経営構想そのものを問い直すプロセスです。


ところが、「引退準備」という位置づけにしてしまうと、

議論は一気に守りに入ります。


・税金はいくらかかるのか

・揉めないためにはどうするか

・現状をできるだけ変えずに済ませたい


もちろん、どれも重要です。

しかし、それだけでは会社は次のステージに進めません。


実際、事業承継を“成長の起点”として捉えた会社は、

承継前から大きく動き始めます。


組織体制を見直し、権限を分散させる

株主構成を整理し、意思決定のスピードを上げる

場合によっては、組織再編や外部資本の活用を検討する


こうした動きはすべて、

「次の世代が経営しやすい会社をつくる」ための準備です。


そしてそれは同時に、今の会社を強くする経営改革でもあります。


重要なのは、

事業承継を「ゴール」ではなく、スタートラインとして捉える視点です。


承継は、社長が経営の第一線を退く合図ではありません。

むしろ、

**これまで築いてきた会社を、どう進化させるかを決める“第二創業の入口”**です。


ここで一度、立ち止まって考えてみてください。


・今の会社の形は、5 年後・10 年後も通用するでしょうか

・次の経営者が、本当に力を発揮できる環境でしょうか

・「現状維持」が、最大のリスクになっていませんか


もし、少しでも不安を感じたなら、

それは事業承継を考える「適齢期」に入っているサインです。


事業承継を先送りするほど、

時間という最も重要な経営資源は失われていきます。

一方で、早く向き合った会社ほど、

選択肢は増え、打てる手も大きくなります。


事業承継は、終わりの準備ではありません。

未来をつくるための、経営戦略そのものです。


もし今、

「何から手を付ければいいのか分からない」


「考える必要性は感じているが、整理できていない」

そう感じておられるなら、それはごく自然な状態です。


事業承継は、

一人で答えを出そうとするほど、かえって判断が遅れます。

重要なのは、“正解を知ること”ではなく、

自社にとって何が現実的な選択肢なのかを整理することです。


私はこれまで、銀行員として、そして独立後のコンサルタントとして、

多くの中小企業の社長と向き合ってきました。

その経験から言えるのは、

一度きちんと整理した社長は、決断が驚くほど早くなるということです。


現在、

事業承継を「成長戦略」として考えるための

少人数制セミナーや、個別相談の場も設けています。


・自社株の評価をどう捉えるべきか

・承継をきっかけに、どんな選択肢が考えられるのか

・今の会社の延長線上に、未来はあるのか


こうしたテーマを、具体的な事例を交えながら整理していきます。


「まだ早い」と思っている今こそが、

実は一番、選択肢が多いタイミングです。


会社の未来を、誰かに委ねる前に。

一度、ご自身の言葉で語れる状態をつくってみませんか。


次回は、

「後継者がいない会社ほど、実は選択肢が多い」

――この一見矛盾したテーマについて、具体的にお話しします。








 
 
 

最新記事

すべて表示
第 2 回 今週の提言 (2026 年 1 月 20 日号)

「自社株はいくらですか?」と聞かれて、答えられますか ―― “わからない”ことが、最大の経営リスクになる 「社長、ご自身の会社の株価はいくらか、ご存じですか?」 これは、私がこれまで何百人もの経営者に投げかけてきた質問です。 すると、多くの社長が一瞬言葉に詰まり、こう答えます。 「税理士には任せています」「評価は出ていますが、正直よくわかりません」 決して珍しい反応ではありません。 しかし、私はこ

 
 
 
第1号 今週の提言

「“専門家にまかせっきりの事業承継対策”はリスク大」 〜社長自身が“わかる”ことからすべてが始まる〜 その第 1 歩が自社株評価 私は銀行員時代を含め、21 年間、数多くの中小企業の事業承継の現場に立ち会ってきました。 その中で何度も見てきたのは── 税理士や銀行員から提示される株式評価書や承継スキームを前にして、 曇った表情を浮かべる社長たちの姿です。 いくらプロの手による評価であっても、「それ

 
 
 

コメント


ファミリービジネスコンサルティングの C ブリッジ

福岡県のM&A・監査業務・顧問契約のCブリッジ

〒812-0011

福岡市博多区博多駅前 1-15-20

NMF博多駅前ビル2階

TEL:092-419-2361

営業時間:平日 9:00~17:00

MALE:hashimoto@c-bridges.jp

Copyright © C Bridge All rights Reserved.

bottom of page